ニュース&リリース

2023/12/8

日本経済新聞電子版に「QRMALL」の松屋銀座への導入事例が掲載されました

...
  • 店頭や免税カウンターなどに取り置きサービスが利用できるアプリにつながるQRコードを掲示する(東京都中央区の松屋銀座店)

2百貨店の松屋は、中国の対話アプリ「WeChat(ウィーチャット)」上で商品の化粧品の取り置きができたり、顧客からの問い合わせに生成AI(人工知能)が答えられたりするサービスを始めた。アプリを使った取り置きサービスは百貨店では珍しい。中国をはじめ海外からの常連客を増やすと同時に売り場の混雑緩和につなげる。

スマートフォンのアプリで事前に商品を検索して注文し、指定した日に列にほとんど並ぶことなく店頭で受け取ることができる。まず化粧品3ブランドを対象とし、今後は取り置きできる商品の拡大を検討する。国内の顧客にはすでに自社の電子商取引(EC)サイトで化粧品取り置きを実施している。今回、対象を海外客に拡大した形だ。

「SK―Ⅱ(エスケーツー)」などの化粧品は人気があるために、商品説明といった接客に時間がかかってしまうことがあった。取り置きサービスは混雑緩和にもつながると見ている。

問い合わせには、米オープンAIの生成AI「Chat(チャット)GPT」を使う。中国人客などからの頻度の多い問い合わせを学習したAIがアプリで自動応答する。商品や決済、免税といった質問に中国語で24時間対応する。松屋が顧客向けサービスでチャットGPTを導入するのは初めてだ。

...
  • ミニアプリ上の問い合わせにはチャットGPTを活用する

銀座店(東京・中央)の店内地図やイベントの情報などもアプリでとれるようにする。画像や音声を翻訳する機能も付けた。

インバウンド(訪日外国人)向けのソフト開発を手掛けるキュリネス(東京・港)が提供する、デジタル接客サービス「QRMALL(キューアールモール)」を活用する。ウィーチャットに組み込む「ミニアプリ」の形で提供する。

ミニアプリは新しくダウンロードする必要はなく、店頭や免税カウンターなどに掲示されたQRコードを読み取ると一連のサービスが無料で利用できる。

松屋は2017年、ウィーチャットの公式アカウントを開設した。現時点で約5万人のフォロワーを抱える。中国からの来店客数は11月に19年比で6割ほどの水準まで回復し、今後も増加が見込まれる。一方、売り場では中国語ができる人材が不足気味だ。アプリで販売員の役割の一部を代替させる狙いもある。